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ネタ帳
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「お早うございます!」
「・・・・・・あぁ・・・おはよう・・・」
さすが先輩。
俺、結構はやく来たつもりだったんだけど。
部室には俺と先輩だけ。
ホントは今日。
自分の意志でさぼろうと思った。
でも、そうやって休んで
「で、次は?」と考えたんだ。
明日も明後日も明々後日も
休む事はできる。
ほうりなげる 事だって できる。
なんならサッカー部やめる?
そんなの考えられない。
できる 訳無いじゃん。
だから さ。
「早いですね~。俺絶対一番だと思ったのにな~」
どんだけ 複雑な顔されても。
考えた返答しか返ってこなくても。
「・・・・・・藤代・・・あのな」
いいんだ。
「先輩。この前言ったこと、訂正します」
決めたから。
「やっぱり、俺先輩に想われたいです」
我が儘。
欲望。
いいじゃないか
俺が 生きてる って事でしょ?
「先輩。俺を好きになってくれませんか?」
++***++
救いを求めて
旅立つことを
逃げることだと 罵るの なら
君を 撃ち落として
引き裂いて
もっと もっと
愛したのに ・ ・ ・
++***++
ガチャ。
ドアを開けたら、竹巳はもう着替えて本を読んでいた。
けど
俺の帰った音を聴いて、
本に目を向けたまま「お帰り」と言った。
俺は鞄を落とすように置いて
しかめっ面で抱きついた。
「・・・・・あのぉ・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・読めないんだけどー・・・」
俺は余計腕に力を込める。
呆れたように竹巳は溜め息をついた。
顔は見えない。
でもきっと呆れてる。
「・・・・・・・俺普通だったよな」
「・・・・何が?」
「・・・俺 今日 普通だったよな?」
二度目の言葉はどこか悲鳴のようだった。
泣いてない。
泣いてなんかいない。
掠れた 声で問う。
「・・・・・・・うん」
かけられた弱い言葉と共に
やさしい手。
ぽんぽん。 と 二回。
頭をなでられた。
それが 痛くて
どうしようもなく
いたくて。
2006.02.12 | Comments(0) | Trackback() | モラトリアム
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