[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ネタ帳
ろくな事じゃない。
出来れば目を背けたくなる。
目を閉ざせば
何も見えないのに。
目を閉ざさずに
耳を塞がずに
あなたを見るのは
つらい事なのだと知りました。
「何か言って下さいよ」
光の果て
「な・・・で何も言ってくれないんですか?」
あおい鳥がみえたなら
「なっ・・・ん・・・・・・ー」
それは もう
おわり の しるし
あれから。
這う指を気持ち悪いと思った事はない。
俺はいつも何もしない。
あの人は何も言わない。喋らない。
ただ黙々と義務を果たすように。
ただ
俺が目を背けようとすると舌を噛んだ。
++***++
「なー・・・何で俺お前のグチきいてんだ・・・?」
もの凄く嫌そうな顔をして
三上先輩は呟いた。
呆れたように頬に手をついて、俺がおごった
缶のお茶を、これまた不味そうに飲む。
「別に・・・グチってる訳じゃないっすよ」
そう言って俺も缶ジュースに口をつけた。
・・・・・・・・。
グチじゃない。
俺が言ってんのは弱音!!
・・・・・同じようなもんか・・・
「じゃぁ何でこのクソ忙しい昼休みに、毎日俺お前といんの・・・?」
「お茶おごってるじゃないすか!!」
三上先輩は優しい。(気がする)
嫌そうな顔してても
結局つきあってくれる。
知らなかったなぁ・・・
他人はよく観察するもんだ。
実際俺も、前三上先輩に呼び出されてって
あの一連の事がなかったら。
きっとこの人嫌いだった。
「先輩は・・・何も言わないってどう思います?」
「は?」
先輩はすぐに「何が?」って言いたかったと思う。
俺の方を少し凝視して。
考えるように横目で遠くを見つめた。
「知らねぇよ」
一言だけ。
ぽつりと 重く。
「俺は 知らない」
一呼吸おいて、続けて 言った。
++***++
俺は三上先輩がすきだ。
一緒にいてドキドキするとかさ、
そういうのじゃないんだけど。
先輩は全てにおいて俺が嫌いっぽい。
だから 何も聴かない。
だから 俺は先輩が好き。
先輩の隣はすごく居心地がよかった。
幸せに なって欲しいよ。
だって好きだしさ。
気に入ってる人間にはそりゃぁ
笑っていて欲しいよ。
そうなんだけど。
おかしいなぁ・・・
俺の見たこと無い顔。
きっと きっと
お互いしか見たこと無い顔。
直感としか言いようがない。
頭の後ろからサーって血の気がひいて
世界が
かたむいてた
2006.02.12 | Comments(0) | Trackback() | モラトリアム
どこで 俺は気づいたんだろう。
見落としたとは思いたくない。
だって 俺は
毎日あいつに逢って
毎日あいつに「お早う」って言って
毎日あいつと学校でて
毎日あいつと笑ってた のに
どうして?
どこで 狂ってしまったんだろう
今日、藤代は病院に運ばれた。
++***++
それはなんら変わりなかった。
寝坊が日課のあいつを起こすために、
俺はいつも少し早く起きる。
まずは オーソドックスに耳元目覚まし。
・・・・・・これで俺的ベスト目覚ましが犠牲になるのは何個目か・・・
目覚まし 買おう・・・・・・またかよ!!
次は ちょっと強引布団はぎ。
・・・・・・・・・何でこいつ・・・眠ってるのに馬鹿力・・・?
その次は もう我慢出来ない水掛。
ぱしゃ。
「・・・っうわ!!冷た!!・・・あぁ~竹巳~お早~・・・」
「・・・・・お早う ねぼすけ・・・」
俺部屋変えたいなぁ・・・と本気で悩む朝。
でもだめだね。
俺って 実は史上最高のお人好しかもしれない。
「毎朝ありがとな!竹巳がいなかったら俺生きてけないよ~」
こいつ・・・
確信犯だったら殴る。
悔しいなぁ・・・
朝練はいつも通りあって、
笑ってても
お前は・・・・・・・・
・・・いや、これは言う必要ないよな。
こういう時 ふと。
自分が嫌になる。
「三上先輩!!」
・・・・・・?
そうだ。
そういえば 少しおかしいとは思ってた。
別に、仲悪かった
って訳ではないんだけれど。
そんな仲よかったか・・・なぁ・・・?
どちらかと言うと藤代は・・・渋沢先輩になついてなかったっけ。
でも 最近あの二人が会話してるの
俺は見たことなかった。
藤代はなにかと三上先輩をたよる。
そういえば
・・・・・・そうだった。
++***++
目が覚めたら白い天井がある。
頭を動かす。
窓 と カーテン。
一見して清潔感あふれる空間。
憶えてない ってわけでもない。
だから、ここが何処だか
すぐに判った。
「・・・・・竹巳・・・」
ちょっと捜して、
思い当たる名前を呟いた。
途切れ途切れに憶えてる。
確か、俺がぶっ倒れた時一番に声がきこえて
すごい 安心した。
救急車呼ばれるかな・・・とか思って
何とかその声に答えようとして結構頑張ったんだけど
頭まわらなくて。
ただ意識朦朧として。
世界がかたむいてた。
そうだ。
救急車一緒にのってくれたんだよな・・・
俺が お前 はなさないカラ。
「・・・・・・っ」
凄く 歪んだ 表情。
俺の言葉でゆるんでく。
俺は安堵の息を吐いた。
「あれ・・・今何時・・・?竹巳学校は・・・?」
沈黙。
「俺どれぐらい寝てたかな・・・・・ずっとついててくれたのか?」
沈黙。
「迷惑かけてごめんな~・・・。もう大丈夫だから」
俺は。
「竹巳・・・・・?」
「・・・・・竹巳・・・」
俺は
「・・・・・・・・なんで泣いてるの・・・?」
2006.02.12 | Comments(0) | Trackback() | モラトリアム
「お早うございます!」
「・・・・・・あぁ・・・おはよう・・・」
さすが先輩。
俺、結構はやく来たつもりだったんだけど。
部室には俺と先輩だけ。
ホントは今日。
自分の意志でさぼろうと思った。
でも、そうやって休んで
「で、次は?」と考えたんだ。
明日も明後日も明々後日も
休む事はできる。
ほうりなげる 事だって できる。
なんならサッカー部やめる?
そんなの考えられない。
できる 訳無いじゃん。
だから さ。
「早いですね~。俺絶対一番だと思ったのにな~」
どんだけ 複雑な顔されても。
考えた返答しか返ってこなくても。
「・・・・・・藤代・・・あのな」
いいんだ。
「先輩。この前言ったこと、訂正します」
決めたから。
「やっぱり、俺先輩に想われたいです」
我が儘。
欲望。
いいじゃないか
俺が 生きてる って事でしょ?
「先輩。俺を好きになってくれませんか?」
++***++
救いを求めて
旅立つことを
逃げることだと 罵るの なら
君を 撃ち落として
引き裂いて
もっと もっと
愛したのに ・ ・ ・
++***++
ガチャ。
ドアを開けたら、竹巳はもう着替えて本を読んでいた。
けど
俺の帰った音を聴いて、
本に目を向けたまま「お帰り」と言った。
俺は鞄を落とすように置いて
しかめっ面で抱きついた。
「・・・・・あのぉ・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・読めないんだけどー・・・」
俺は余計腕に力を込める。
呆れたように竹巳は溜め息をついた。
顔は見えない。
でもきっと呆れてる。
「・・・・・・・俺普通だったよな」
「・・・・何が?」
「・・・俺 今日 普通だったよな?」
二度目の言葉はどこか悲鳴のようだった。
泣いてない。
泣いてなんかいない。
掠れた 声で問う。
「・・・・・・・うん」
かけられた弱い言葉と共に
やさしい手。
ぽんぽん。 と 二回。
頭をなでられた。
それが 痛くて
どうしようもなく
いたくて。
2006.02.12 | Comments(0) | Trackback() | モラトリアム
「・・・・・・・・・目、覚めたか・・・?」
ぱん。
と 軽く。ホントに軽く
頬をたたかれる。
俺がキョトンとしてると
「俺はこんな奴なんだぞ。・・・・気の迷いだ。やめておけ」
さっきとはまるで別人の顔。
やわらかく でも何かを飲み込むような
はにかんだ感じに
微笑んで
「・・・・・・・・・」
疑問。
と
乾いた 怒り。
「気の迷いって・・・何ですか」
無意識に唇はふるえた。
「・・・・・・・・・」
瞬間、 先輩の顔がひどく ひきつった。
あぁ こいつは 本気なんだ と
先輩は なにも言わずに
いや もしかしたら何も言えなかったのかもしれないけど
放課後の虚しい教室から 出て行った。
++***++
「藤代」
ある昼休み
意外な声。
小さく
小さいけれど
いつもと ちょっと違う声。
「三上先輩」
真っ直ぐ見据えられてたじろいだ。
普段の三上先輩じゃない。
気がする。
・・・・・・怒ってる?
なんでだろ・・・
俺なんかトチったっけ・・・?
「ちょっと来い」
そう言って 自分はスタスタ行ってしまう。
取り残されるのも なんなので
ついてった。
逃げ出したい・・・・・・
・・・身に覚え無いんだけ・・・・・・ど
どうだろう。
あー。
・・・・・・やっぱ俺何かしたかも。
・・・したかなぁ・・・・・・
人通りのあまり無い廊下まできて、三上先輩はとまった。
「お前。今日どうしたんだよ」
・・・・・・・。
・・・・・・もしかしなくても心配されてますか俺。
この人 なんて顔をしてるんだろう。
「え・・・あ・・・すみません。朝練さぼって」
さぼった と言うより寝坊したんだ 今日は。
昨日はなんだか
まったく眠れなかった。
考えるのをやめようとするとよけい眠れない・・・
悪循環。
何故か竹巳は今日にかぎって
俺を起こさなかった。
いつもなら意地でもたたき起こすくせに。
理由を聞いたら竹巳は曖昧にきちんと答えた。
それが かえって不自然で。
「理由はきかねぇよ」
はっ と。
息を喉に戻した。
全てを見透かされたような気がした。
三上先輩は時々。
こういうの があるから こわい。
人の目を見て喋る。
だから こわい。
「今日のは・・・実は寝坊しただけなんですよ。だから」
言葉に詰まる必要なんて ない。
大丈夫って言えばいい。
「大丈夫です」
わらって。
「・・・だからお前は馬鹿なんだよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?
壮大に溜め息をつかれた。
皮肉と言うか何と言うか
皮肉じゃないけど
どう表現しよう・・・・・・不器用・・・かな・・・?
普段なら少しの怒りを憶えたけど
今は、何故か。
その言葉の真意がわかったような気になった。
「いいか。そんな見え見えの顔されても気持ち悪ぃんだよ。笑いたくなきゃ、笑うな」
何で俺怒られてんのかなぁ・・・
でも・・・・・。
多分、俺いま嬉しい。
よくわかんないけど。うれしい。
「・・・・・・呼び出して悪かったな。それだけだ」
なんか言おうと思って。
口を動かしたのに声にならなかった。
気持ち早歩きで先輩は去っていく。
俺は
先輩の背中が見えなくなるまで、ずっと
ずっと 立ってた。
2006.02.12 | Comments(0) | Trackback() | モラトリアム
ぐるぐる おちる
堕ちてゆく
きみの もとへ
口笛なんて
なんの いみも ない のに
++***++
夕焼けがほんとうにキレイだった。
写真にとっておきたいと思った けど
思うように動かない。
何がって、カラダ。だから
この瞳にこの胸に
残しておこうと想ったんだ。
薄いカーテンの向こうから微風を感じて。
寒い というよりは 涼しい。
気持ちいい というよりは 忌々しい。
どこまでいつまで
ここにいればいいんだろう ・・・
あなたは帰ってこないって
俺しってるのになぁ ・ ・ ・
パキ。
「ったー・・・・・・」
手をついた先にはガラスがあった。
鈍くて 細かい 痛み。
知らなかった訳じゃなくて
いっぱいある。
いっぱいって言うか・・・・・・まぁ・・・そこら中にいっぱい。
静かなただ静かな部屋にいっぱいある。
じわじわと広がる紅を
俺は懐かしく感じる。
そんな自分に笑えた。
嘲笑った。
++***++
「先輩。俺先輩の事すきですよ」
曇った顔つき。困惑して取り残された。
ある意味笑えた。
俺・・・言うタイミング間違えた・・・?
言っちゃいけなかったかなぁ・・・
なんて思ってみたり。
「・・・・・・・・・・」
あ、やっぱりちょっと笑えるかも。
失礼かな。
誤解されそう。
だって俺が笑えるんだよ。
「いいです何も言わないで。俺が勝手に好きなだけですから」
うそだ。
ほんとはちょっと期待してる。
だめだ
なんて思っても
きっと
「・・・・・・・・・・」
ガタン。
「てっー・・・」
唇の真ん中から血が紅く滲んだ。
舌でなぞると
鉄の味と。
歯形がくっきり。
かなり けっこう 以外と
いたい。凄く。
「先輩・・・・・・・・?」
あなたは 笑顔。
どんな時だって
こわい ぐらいに
「・・・・・・こんな事されても?」
こわい ぐらいに
2006.02.12 | Comments(0) | Trackback() | モラトリアム
忍者ブログ [PR]